むし歯になりやすい体質でもあきらめない!!原因と対策について
投稿日:2025年12月8日
カテゴリ:スタッフブログ
むし歯になりたくない!!
誰もが考えていて、そのために毎日しっかりと歯を磨いているかと思います。
しかし、中には「毎日時間をかけて磨いているのにむし歯になってしまう」という方もいらっしゃいます。
むし歯になりやすい体質だから仕方ない、と諦めていませんか?
本日はむし歯になりやすい体質と対策についてご説明いたします!
まずはむし歯になる主な要因ですが、大きく分けて4つあります。
1、むし歯菌(ミュータンス菌)
口の中のミュータンス菌が糖を食べて酸を作り出します。その酸が歯を溶かしむし歯にさせます。そのため、糖分がお口の中に長時間ある事で、むし歯が進行します。
2、歯の質
エナメル質が弱い、唾液量が少ない、歯並びの悪さ
身体で1番硬い部分は歯の表面のエナメル質ですが、唾液の分泌量や歯並びによりむし歯菌はエナメル質を溶かしてしまいます。
3、糖分
食べ物に含まれる糖分がミュータンス菌が酸を作るためのエサになります。特に砂糖が多く含まれる飴や飲み物をよく摂る習慣のある人は、むし歯になりやすくなります。
4、プラーク(歯垢)の放置時間
食後すぐに歯を磨かずに放置していると、細菌は酸を作り続け歯の表面が酸にさらされる時間が長くなり、むし歯になりやすくなります。
食後は早めの歯磨きが推奨されています。
次にどんな体質の方がむし歯になりやすいかを考えていきましょう。
◎むし歯になりやすい体質・要因
①唾液量が少ない
唾液の中には酸を中和したり歯の再石灰化をさせる働きがあります。
・口が乾きやすい
・ストレスが多い
・年齢による唾液低下
・薬の副作用で口が乾く
などが理由でむし歯になりやすくなります。
②エナメル質(歯の質)や形成の個人差
・エナメル質が薄い、弱い
・形成不全(白斑など)
歯の表面はエナメル質と言い、人間の身体組織の中で最も硬い組織です。
エナメル質の厚さや強さは個人差があり、脆い場合は酸に弱いためむし歯になりやすいことがあります。
③ 歯並び・噛み合わせの問題
歯が重なっている、凹凸が多いと磨き残しが増え、むし歯になりやすくなります。
④ 口内のむし歯原因菌が多い
特にミュータンス菌が多いとリスクが上昇します。
幼少期の感染状況(親との食器共有など)も影響します。唾液の検査で菌の量を調べることができます。
⑤食習慣 (間食やダラダラ食べ)
・糖をとる回数が多い
・ジュースや甘い飲料をよく飲むと酸にさらされる時間が長くなります。
むし歯になりにくくするための対策
◎フッ素(フッ化物)の活用
高濃度のフッ素は酸の生成を防ぎ、歯の再石灰化を促します。歯質を強化する働きがあるため、歯の生え変わり時期にとても有効です。
・フッ素入り歯磨き粉(1450ppm推奨)
・定期的なフッ素塗布(歯科で)
◎正しいブラッシング
・寝る前は必ず丁寧に磨く
・電動歯ブラシは磨き残し対策に有効
・フロスや歯間ブラシを併用 (歯と歯の間のむし歯を予防)
就寝中は唾液の分泌量が減り、菌が増殖しやすい環境になります。就寝前の歯磨きで菌の量を減らしておくことで、菌の増殖を最小限にしましょう。
◎砂糖・間食のコントロール
・甘い飲み物をちょこちょこ飲むのが最も危険です
(スポーツ飲料や甘いコーヒーも注意)
食べた後は30〜60分で唾液によって酸性から中性に戻す再石灰化が進みますが、途中で食べるとまた酸性に傾いてしまうため「間食の回数」を減らすのが重要です。
◎唾液を増やす習慣
・よく噛む(キシリトールガムもOK)
・水分補給(砂糖なし)
・ストレスを減らす
口が乾く薬を服用している場合は医師に相談も検討するといいでしょう。
◎歯並びや噛み合わせの改善
矯正治療で磨きやすい環境に変えるとリスクが下がることもあります。
歯科医師に相談しましょう。
◎定期検診とクリーニング
定期的にプロによるクリーニングとむし歯になっていないかのチェックが必要です。
毎日しっかり磨いていても、歯垢が口腔内に長時間とどまり歯の表面にバイオフィルムという膜ができます。これは歯科医院でのクリーニングでないと取り除けません。
早期発見、早期治療で大きな治療を避けられます。
むし歯になりやすさには
唾液量・歯の質・菌の多さ・生活習慣が関わっていますが、正しい予防策を徹底すればリスクは大きく下げられます。
伊藤歯科医院では予防歯科にも力を入れておりますので、まずはご自身のお口の中の現状を把握し、対策を一緒に考えていきましょう。
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