インプラント手術後の注意点は?
投稿日:2025年9月29日
カテゴリ:スタッフブログ
インプラントとは顎の骨に人工歯根(インプラント)を埋め込み、土台を立てて天然歯の様に噛めるようにする治療です。
隣接する歯に負担をかけるブリッジや入れ歯とは異なり、歯を失った部分のみに新しい歯を作れるため他の歯に余計な負担をかける事はありません。
近年ではインプラント治療を検討されている方も多くいらっしゃいます。
以前、手術当日のスケジュールについてお話ししましたが、今回は手術後の注意点をお伝えします。
◎麻酔について
手術は、麻酔をかけ痛みがない状態で行います。
麻酔は2〜3時間程度効いており感覚が鈍くなっています。
唇や頬、舌を噛んでしまったり熱いもので火傷をする可能性があります。
麻酔が効いている間は食事は避け、熱い飲み物を飲まないようにしましょう。
◎血餅(かさぶた)を取らない
手術後は治療した部分に血餅と呼ばれる血の塊ができます。
かさぶたのように出血を止めてくれるものですので、歯ブラシや舌・指で無理に取ることは避けましょう。強いうがいも血餅が取れる原因になります。
手術後は過度なうがいは控えてください。
◎食事について
手術後は骨とインプラントがしっかりと結合していません。
インプラント部分で硬いものを噛んでしまうと、骨の治癒が遅れてしまったり、手術の予後に影響してしまいます。
インプラントの被せ物が入るまでは、手術した部分でおせんべいやフランスパン、ナッツ類のような硬いものを噛まないようにしましょう。
手術後はゼリーやおかゆ・スープ・麺類といった柔らかい食べ物がおすすめです。
◎私生活について
運動、入浴、飲酒は血行が良くなり出血しやすくなります。
術後2〜3日は軽い運動も控え、激しい運動は約1週間は避けましょう。
入浴はシャワー程度でしたら、問題ありません。
アルコールも結構が良くなり、出血しやすくなるため注意が必要です。
手術後には1週間分の内服薬が処方されます。アルコールとお薬を同時に服用しないようお気をつけください。
喫煙は血流を阻害し、傷の治りを遅らせます。
インプラントは歯周病にならないようにしなければいけませんが、血流が悪くなることで歯周病に気付きにくく、悪化させる原因になります。
手術の前後に禁煙をするとインプラントの寿命を伸ばすことができます。
伊藤歯科医院では手術の前後2週間(全4週間)の禁煙をお願いしております。
◎お薬について
手術後は抗生物質と鎮痛剤が処方されます。
抗生物質は1週間分を処方しておりますので、細菌感染を最小限に止めるため全て飲み切るようにお願いします。
手術後すぐに鎮痛剤を服用していただいています。その後は痛みの強い時に服用して下さい。
◎歯ブラシについて
手術後すぐは傷付けてしまう恐れがあるため歯ブラシが当たらないように、手術した部分の歯ブラシは控えましょう。
まったく歯ブラシをしないと、お口の中に細菌が繁殖してしまうので、手術をしていない歯はいつも通りに歯ブラシをしてください。
手術後にうがい薬をお渡ししますので、歯ブラシができない期間はうがい薬をご使用ください。
◎マウスピースについて
天然の歯には歯根膜と呼ばれるクッション材があり、噛んだ力を直接骨に伝えないようにしています。
しかし、インプラントには歯根膜がないため、負担が直接骨に伝わり、骨を減らしてしまう骨吸収が起こると言われています。
そのため歯ぎしり、食いしばりの負担を軽減するために就寝時にマウスピースの着用をお願いしています。
インプラントを長く使用できるようにマウスピースを使いましょう。
◎セルフケアについて
インプラントの予後は手術後のセルフケアとプロのメンテナンスによって左右されます。
上記でお話ししたように、インプラントはむし歯にはなりませんが、歯周病にはなってしまいます。
歯周病はインプラントを支える骨を溶かし、インプラントをグラグラさせてしまいます。
歯周病を予防するには毎日の歯ブラシで歯周ポケットの汚れをしっかりお掃除しましょう。
インプラントは天然の歯と形が異なるため、歯科衛生士によるブラッシング指導を行います。
伊藤歯科医院では毎日のご自身でのお手入れプラス、3ヶ月ごとにプロのクリーニングを受けることでインプラントを長く使えるようにケアをしております。
インプラント治療はお一人おひとりによって、治療方法が異なります。
伊藤歯科医院では専門のドクターによる診断を行い、個人に合わせたご説明、ご提案しております。
インプラントを検討されている方はお気軽にお越しください。
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