むし歯の進行度と治療方針について
投稿日:2025年9月4日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは。
日頃よりブログを見ていただき誠にありがとうございます。
むし歯の進行度に応じた治療方針についてお話しします。
そのためには歯の構造を知る必要がございます。
歯の構造ですが、歯冠(歯の頭の部分)は3層構造になっています。
外側から順に列挙するとエナメル質、象牙質、歯髄となっています。
エナメル質は人体で最も硬い部位で、歯の内部を保護する役割を持っています。エナメル質は基本的には再生しないと言われています。
象牙質はエナメル質より内側にある層で、歯のほとんどを構成しています。象牙質は無数の管(象牙細管)が神経に向かって開いているので、象牙質が露出すると刺激が神経に伝わり歯がしみることがあります。また、単純な硬さはエナメル質より柔らかいですが、エナメル質の裏打ちとなりエナメル質が割れるのを防ぐ役割があると考えられています。
歯髄は歯の神経と血管の束で、歯の感覚や血流による歯の栄養を役割としています。したがって抜髄(歯の神経をとる処置)を行うと、冷たいものがしみるといった感覚等は感じなくなりますが、歯に栄養が届けられなくなるため歯が割れやすくなる、色が暗くなると言われています。また神経を取ると基本的には再生しません。
次にむし歯の治療方針についてお話しします。
基本的にむし歯はエナメル質から始まり、徐々に進行して象牙質、最終的には神経まで進んでいきます。 むし歯の進行度に応じて治療方針が決まってきます。
まずエナメル質表層の場合ですが、見た目としては歯のエナメル質表面の白濁や粗造感、変色として現れます。この段階では歯に穴があいていないので、基本的には削って詰める処置はせず、ブラッシング指導やフッ素塗布による再石灰化を目指します。
むし歯が進行して象牙質まで到達すると、削って詰める処置が必要になってきます。むし歯の範囲によって詰める処置なのか型取りが必要なのかは変化します。
最後に神経まで到達すると、歯の神経を取る処置が必要になってきます。神経をとると前述のように歯に栄養がいかなくなること、神経を取るために歯を大きく削っていることから歯が割れやすくなっています。そのため被せ物で治療することが多いです。
現在はむし歯になってから治療するのではなく、むし歯になる前にしっかり予防をしていくという考え方が主流になっており定期検診の重要性が上がっています。
さいたま市中央区でむし歯のチェックを希望の方は是非ご連絡をお願いします。
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