インプラント治療の歴史
投稿日:2025年9月11日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは!
いつも伊藤歯科医院のブログを見てくださりありがとうございます。
現在の歯科治療において、歯を失ってしまった後の治療の選択肢の中にはインプラント治療が挙げられます。インプラント治療の歴史についてお話致します。
そもそも歯科におけるインプラント治療とは、顎の骨にインプラント体を埋め込み、その土台となるアバットメント、さらに上部にかぶせ物を装着し、他の歯に負担をかけることなく欠損した部分を噛める状態にする治療です。完全自費診療になりますので費用は保険治療と比べると高額になりますが「審美性が高い」「健康な歯を傷つけない」「天然歯とほぼ変わらない力で噛むことができる」などのメリットが多いため年々インプラント治療を始める患者様も増えています。
では、インプラント治療っていつからあるのでしょうか。
インプラント治療が一般的な治療になったのは、1960年以降と言われていますが、歴史は古く紀元前まで遡るといわれています。
古代ローマ時代には、歯の代わりとして石や貝殻、動物の骨などをインプラントとして使用してきました。また、インカ帝国では発見されたミイラからサファイアの歯根が埋め込まれていたと報告されています。失った歯を補うために様々なものを用いて試行錯誤しながらインプラント治療を行っていたことが分かります。
しかし、インプラント治療が盛んに行われることはありませんでした。現在のインプラント治療のきっかけとなったのは、のちのインプラントの父と呼ばれるスウェーデンのブローネマルク博士がチタンとウサギの骨がくっついたことを発見したのが始まりです。1952年のことです。ブローネマルク博士は当時、ウサギの骨にチタン製の顕微鏡を付け、骨の代謝の研究を行っていました。研究が終わり、顕微鏡を外そうとしたときに顕微鏡とウサギの骨がくっつき外れない事に気づいたのです。その出来事から安全性や生態親和性、耐久性などを確かめる実験を重ねて、チタンと顎の骨が結合することが証明されました。
ブローネマルク博士は、この現象に「オッセオインテグレーション」と名付けています。
実際に人類にインプラント治療が行われたのは1965年。最初のインプラント治療を受けられた患者さまは2006年にお亡くなりになるまでの41年間、口腔内で機能し続けたそうです。
日本では1978年に初めてインプラント治療が行われました。チタン製のインプラントが主流になってきたのは1990年以降。今やずいぶんと普及してきてインプラント治療をする方も増えてきましたが補綴物を装着している患者様数の割合でいうとインプラント治療をされている方は全体の3.2%程度。(令和4年歯科疾患実態調査より(厚生労働省))。
インプラント治療は患者様のお体の健康状態や隣接歯の状況によってメリットにもデメリットにもなることが考えられます。当院ではご希望の患者様には無料カウンセリングと精密検査を行い、そこから治療計画をたてていきます。少しでもインプラント治療にご興味ある方はさいたま市中央区伊藤歯科医院までご相談ください。
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